豆乳が健康や美容に良い、と言われて長い年月が経過していますが、豆乳の具体的な効能について知る人は、思っている以上に少ないかもしれません。こちらでは、豆乳の具体的な栄養成分について詳しく解説し、スーパーやコンビニなどでも陳列されている豆乳の商品には、どのような違いがあるのかを紹介します。どのような栄養でも、過剰に接種すると悪影響を及ぼすので、現在の自分の状況に合った豆乳を選ぶことが大切です。
豆乳に含まれる4つの大きな栄養成分と、7つの栄養について
乳には様々な栄養素が含まれていますが、日本豆乳協会が発表している内容によると、豆乳の主な栄養成分は下記の4つが挙げられます。
- 大豆たんぱく
- イソフラボン
- サポニン
- レシチン
このようになっていて、それぞれの栄養素について簡単に解説していきましょう。「大豆たんぱく」は言葉の通り、「大豆に含まれるタンパク質」を表しています。大豆たんぱくの特徴としては、肥満の予防と動脈硬化防止に効果があるとされていて、血清コレステロールの低下作用や、血小板の凝縮性の抑制作用などに役立ちます。もう一点オススメの理由としては、低カロリーでタンパク質を補給できるので、ダイエットにも効果があると期待されているのが特徴的です。
次に「イソフラボン」についてですが、テレビや広告などで、イソフラボンの名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。イソフラボンは、女性ホルモンに似た構造をしていて、がん予防や骨粗鬆症の予防に期待されている成分です。乳がんの原因は、女性ホルモンの中に含まれる、エストロゲンの過剰分泌が原因の一つとされていますが、大豆イソフラボンは、体内のエストロゲンの分泌量が足りなければ補い、多ければ減少させる働きがあります。
次に「サポニン」についてですが、サポニンは肥満予防、および動脈硬化と、老化の防止に効果があるとされています。これは、サポニンの効果の一つでもある抗酸化作用が影響していて、その他にも、血液中のコレステロールや、中性脂肪などの余分な脂質の排出を促すため、ダイエットやアンチエイジングにも効果があるということです。
最後に「レシチン」については、体内の細胞が生まれ変わる手助けをしている成分です。簡単に言えば、「代謝を促す」と考えてもらえれば良いでしょう。動脈硬化を防いだり、血管を強くしたりする効果があり、近年では、脳の活性化を促すため認知症の予防にも効果が期待されています。上記で紹介した4つの栄養成分の他にも、豆乳には下記の7つの栄養素が含まれています。
- オリゴ糖
- フィチン酸
- ビタミンB群
- ビタミンE
- カリウム
- マグネシウム
- 不飽和脂肪酸
このように、身体を健康にするための成分が多く含まれているので、老若男女を問わずに、身体の健康を維持したいという方にはオススメの飲み物の一つです。
味を整えることで飲みやすくした調製豆乳の特徴とは
こちらでは、スーパーや小売店などで頻繁に見かける「調製豆乳」の特徴について紹介していきましょう。調製豆乳というのは、文字通り「豆乳を調整した商品」です。どのような調整が行われているのかを解説すると、「無調整豆乳に、糖類などを加えて味を整え、飲みやすくした豆乳」ということが挙げられます。
もう一つの特徴としては、「豆乳の中に含まれる大豆固形成分の割合」です。調整豆乳の場合は6%以上、無調整豆乳の場合は8%以上というように、JAS規格で定められているので、調製豆乳のほうが大豆の風味などが少なく、飲みやすいとされています。一点だけ注意してもらいたいのが、コンビニやスーパーなどで見かける「豆乳コーヒー」や、「フルーツ豆乳」のような商品は、「豆乳飲料」というカテゴリーに含まれるため、調製豆乳や無調整豆乳とは異なるカテゴリーです。そのため、栄養成分なども異なるので注意が必要です。また、ダイエットや肥満にも効果があるとされている豆乳ですが、調製豆乳は無調整豆乳に糖類などを加えたものなので、飲みすぎると糖質やカロリーを多く摂取してしまいます。健康に良いとされている豆乳ですが、豆乳なら何でも良いというわけではないので、その点に関しては注意してください。
素材そのものの味を楽しみたい場合にオススメな無調整豆乳
無調整豆乳については上記でも少しだけ触れましたが、糖類などで何の調整もされていない豆乳のことを指します。JAS規格としては、大豆固形成分が調製豆乳よりも2%多いだけのように見えるかもしれませんが、実際に飲んでみると思っていたよりも大豆の風味が強いです。そのため、豆乳に苦手意識がある人の多くは、無調整豆乳を飲んだ人だと思われますが、無調整豆乳は余計なものが含まれていないので、料理やお菓子作りなどに最適です。注意点としては、無調整豆乳は加熱すると分離しやすいので、加熱した調理に使う場合はあまり火に掛けないのがオススメとなっています。ケーキやクッキーなどの「豆乳を生地に混ぜるタイプのお菓子」なら問題ないので、性質に合わせた料理をすると良いでしょう。健康のために豆乳を飲むという人も多いですが、豆乳に限らず、健康食品は続けることが大切です。自分で美味しくないと思っている食べ物は長続きしませんので、その場合は調製豆乳を適度に摂取するように変えると良いでしょう。
まとめ
今回は豆乳の栄養成分と、調製豆乳や無調整豆乳の違いについて紹介しました。豆乳はそのままだと飲みづらいと思っている人でも、色々なアレンジが出来る商品です。ココアやコーヒーなどの定番メニューだけではなく、フルーツと一緒にミキサーにかけて、スムージーとして飲むのもオススメです。栄養成分については、無調整豆乳のほうが豆乳の栄養素をより多く摂取できますが、必要なのは「現在の自分の身体の状況に合わせて選ぶ」ということです。ぜひ、自分の身体に合った豆乳を飲んでください。