大豆

大豆に含まれる栄養成分と大豆を摂取すると期待が持てる健康効果とは?東洋医学からみた健康効果も

何となく身体に良いのだろうと思いながらも、具体的に、大豆の何がどう身体に良いのか、良くわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、日本人が長生きする理由は、大豆を日常的に食べているからではないか、とも言われています。それくらい大豆は、身体にとって良い効果が期待されています。今回は、大豆に含まれる栄養素と、大豆の具体的な健康効果について解説します。普段から食べている大豆の事を知って、是非日々の健康維持にお役立て下さい。

大豆に含まれる栄養素

大豆は、天然のサプリメントと言ってもよいくらい、豊富な栄養が含まれています。まず、たんぱく質が豊富に含まれています。乾燥大豆の約30%がたんぱく質で、肉に匹敵する量のたんぱく質を含んでいるため、大豆は「畑の肉」とも呼ばれています。また、乾燥大豆の約20%が脂質の為、大豆油の原料として世界で広く利用されています。炭水化物は約30%ほど含まれています。ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、ビタミンは、ビタミンB1、ビタミンE、葉酸、ミネラルはカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅などが含まれています。様々な栄養素を豊富に含む一方で、大豆にはコレステロールが全く含まれていないことも、特徴の一つです。

大豆の健康効果

大豆には様々な栄養素が含まれている為、いろいろな健康効果が期待できます。ここでは、大豆を食べることで期待できる健康効果をご紹介します。

良質なたんぱく源になる

大豆に含まれる栄養素の中で、最も注目したいのがたんぱく質です。大豆は「畑の肉」と言われるくらい、豊富なたんぱく質を含んでいます。たんぱく質は、私たちの体の組織を作る材料です。筋肉、血管や内臓、皮膚や髪、爪など体の大部分が、たんぱく質でできています。特に筋肉は、水分を除くと約80%がたんぱく質からできています。もし、たんぱく質の摂取量が足りないと、体の筋肉が分解されて使用される為、筋肉量が減ってしまいます。筋肉量が減ると基礎代謝が低下してしまうため、やせにくく太りやすい体質になってしまうのです。また運動機能も低下してしまい、要介護状態や寝たきりになってしまう原因になる場合もあります。さらに、たんぱく質不足は、肌のコラーゲンや爪・髪のケラチンの減少にもつながります。コラーゲンが減ると、しわ、たるみ、肌荒れを引き起こし、ケラチンの減少は爪の割れ、髪の傷みを引き起こします。たんぱく質は、美容のために必要不可欠な栄養素といえるでしょう。また、体の機能を維持するための、ホルモンや酵素、ヘモグロビン、免疫物質、神経伝達物質なども、たんぱく質から作られています。そのため、たんぱく質が不足すると、免疫力低下や集中力低下、うつ病、貧血などの不調を引き起こす可能性があります。たんぱく質が豊富に含まれている大豆は、たんぱく源としてぴったりです。さらに、大豆のたんぱく質は、良質なたんぱく質だということも大きなメリットです。たんぱく質が良質かどうかを表す指標として、アミノ酸スコアがあります。アミノ酸スコアが100に近いほど、身体に必要不可欠な栄養素の必須アミノ酸を、バランスよく含む良質なたんぱく質であることを示しています。大豆のたんぱく質は、肉や魚、卵と同じアミノ酸スコアが100であるため、良質なたんぱく質なのです。さらに大豆のたんぱく質には、アルギニンという非必須アミノ酸が含まれています。アルギニンは病気への免疫力を高めたり、新陳代謝を促したりする健康効果や、脂肪を燃焼させるダイエット効果も期待されています。大豆には良質なたんぱく質が豊富に含まれている他、ダイエット効果も期待できます。お肉と比べて、脂質が少なく、食物繊維も含まれている為、腸内環境の改善にもつながるのも、大豆を食べる大きなメリットです。

イソフラボンの更年期障害の症状緩和やがん予防効果

イソフラボンは、大豆に含まれるポリフェノールの一種です。イソフラボンは、ゲニステインとダイゼインの2種類がありますが、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをすることが知られています。そのため、イソフラボンは「植物エストロゲン」とも言われています。女性は50歳前後に閉経を迎えた後、エストロゲンが激減します。そのため、その前後10年間は、原因不明の内分泌失調や、自律神経失調の症状が起こりやすくなります。この症状は、更年期障害と呼ばれているものです。更年期障害には、倦怠感、動悸、顔のほてり、のぼせ、頭痛、肩こり、腰痛、発汗、冷えなどの症状の他に、イライラ、不安感、躁鬱などの精神的な症状もあります。イソフラボンは、エストロゲンと似た働きをしてくれるため、更年期障害の症状を緩和してくれるのです。またエストロゲンには、骨からカルシウムが流出するのを防ぐため、イソフラボンを摂ることで骨粗鬆症予防にもつながります。またイソフラボンが、ガンに対して予防効果をもつことを示す研究が数多く発表されています。国立がん研究センターが行った調査では、大豆や豆腐、油揚げ、納豆などの大豆製品を毎日食べる女性は、乳がんの発症率が2割減った、と報告されています。閉経後の女性に限定した調査では、イソフラボンの血中濃度が高ければ、乳がんの発症率が半分以下に減った、という結果も報告されています。女性だけでなく、男性にとってもガンに対して予防効果がある、と言われています。国立がん研究センターが61歳以上の男性を対象にして行った調査では、イソフラボンの摂取量が最も多いグループは、もっとも少ないグループと比べると、前立腺がんの発症数が半分になった、という結果が報告されています。

また、大豆はアメリカ国立ガン研究所が発表した、がん予防に最も効果があると考えられる食品に挙げられています。欧米人と比べると、日本人は長生きで、骨粗鬆症や更年期障害、乳がんや前立腺がんの発生数は多くありません。その理由は、日本人が「大豆を日常的に食べる」からではないか、とも言われています。さらに、イソフラボンにはコレステロールを下げる効果もあります。国立健康・栄養研究所が行った調査では、大豆イソフラボンを1~3ヶ月間、1日100mg摂取すると、血中総コレステロールが平均3.9g/dL、悪玉コレステロールが5.0g/dL低下することが確認されています。

東洋医学から見た大豆の健康効果

大豆は、体内に入ったときの働き方を表す「五味」では、「甘」に分類されており、滋養強壮があり、痛みや緊張を和らげる効果があります。身体を温めたり冷やしたりする「五性」では、「平」に分類され、身体を冷やし過ぎず、温めすぎない性質になります。薬膳の視点では、大豆は胃腸の働きを良くして、おなかのハリを改善してくれます。また利尿作用があるため、むくみを改善し、便通を良くする効果もあります。母乳の分泌を促す効果もあることが知られています。

大豆からできている豆腐は、体の熱を冷まして、口の渇きをうるおす効果があり、のどや口が渇き、のぼせ、ほてりなどの乾燥体質を表す、「陰虚」の方に向く食材です。また、大豆は漢方薬としても使用されています。大豆を蒸して発酵させたものは「淡豆鼓」、黒大豆のもやしを乾燥させたものは「豆巻」という生薬になります。軽度の発熱や、汗が出ない、胃のハリを改善してくれる効果があり、夏かぜやむくみ改善に効果があります。

まとめ

大豆には、たんぱく質や脂質、炭水化物だけでなく、豊富なビタミンやミネラルも含んでいます。大豆には、良質なたんぱく質が豊富に含まれているため、たんぱく源としておすすめです。
たんぱく質の摂取量が足りないと、筋肉量が減り、太りやすく、運動機能も低下してしまいます。また、免疫力低下や集中力低下、うつ病や貧血などの不調の原因にもなるので、大豆などでしっかりとたんぱく質を補いましょう。大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをして、更年期障害の症状緩和や、乳がん・前立腺がん予防効果、さらにはコレステロールを下げる効果も期待できます。大豆は、薬膳や漢方薬としても用いられており、消化不良、おなかのハリ、むくみ、便秘、口の渇き、母乳の出が悪い、更年期障害、疲労などの症状に効果があるといわれています。欧米人と比べて、日本人が長生きする理由も、日本人が日常的に大豆を食べているからではないか、とも考えられています。大豆アレルギーがある方は注意が必要ですが、そうでない方は健康のために、大豆を含むバランスの良い食事を心がけてみてください。

梶原崇志

梶原崇志

1988年兵庫県生まれ。京都大学工学部を卒業後、京都大学大学院エネルギー科学研究科にて修士課程を修了。父親を過労からの、心筋梗塞で亡くした経験から何よりも健康が大事だと思うようになる。そのため、健康についての興味は幅広く、アトピー、蕁麻疹、冷え症、肩こり、アレルギー、腸活、温活、断食、自律神経、栄養学、サプリメント、免疫、予防医学、東洋医学、ヨガ、ピラティス、瞑想など多岐に渡る。自分自身が幼少のころからアトピー持ちのため、無添加製品やオーガニック製品についての興味が特に強く、食料品や日用品を購入するときは、必ず表示成分を確認する。自分が健康であり続けるための情報を得ながら、健康ライターkajiとして活動を行っている。健康管理士の資格取得後は、食育やフレイル予防についての啓蒙活動にも取り組む。2023年1月、2年間の不妊治療の末、妻が妊娠していることがわかり、妊婦さんや赤ちゃんの健康について現在猛勉強中。

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