健康的に痩せたい方や、美容に良いダイエットをしたい方におすすめなのが、低糖質で栄養豊富な大豆でおこなう、糖質制限ダイエットです。今回は、大豆がダイエットや美容に効果的である理由と、大豆に含まれる栄養素について解説していきます。
糖質制限ダイエットとは?
「糖質制限ダイエット」という言葉は、よく耳にするダイエット方法ではないでしょうか。しかし、正しい方法で行わなければ、逆効果になってしまうこともあります。糖質制限ダイエットの基礎知識を身につけ、効果的なダイエットを目指しましょう。
糖質制限ダイエットとは、糖質の摂取量を制限するダイエット法です。人のエネルギー源は脂肪と血糖であり、血糖から先にエネルギーに変換されます。そのため、糖質を制限して血糖の上昇を抑えることで、脂肪が消費されやすくなり痩せやすくなるのです。さらに、体重の減少のしくみとして、摂取カロリーを消費カロリーが上回ることが必要なため、運動を始める方も多いですよね。しかし、100kcalを消費するのに必要な運動量は、体重50キロの方ですと、ウォーキング約40分に相当します。ですが、消費するのではなく、摂取カロリーの制限として考えると、白米をお茶碗1杯から3分の1の量を減らすだけなのです。摂取カロリーを制限する方が、簡単で効率的なダイエットと言えます。
糖質制限ダイエットのメリット・デメリットを解説
これまでの説明からも、「糖質制限ダイエット」は効率的なダイエットに効果的だと言えます。しかし、正しい方法で行わなければ、逆効果になってしまうこともあるため、「糖質制限ダイエット」のメリット・デメリットと、正しい糖質制限法について解説していきます。
糖質制限ダイエット
メリット
- 体重がすぐに落ちやすい。
- 見た目の変化も出やすい。
- ある程度の脂質を摂取しても脂肪になりづらい。
- 糖質以外は、普段通りの食事ができる。
デメリット
- 低血糖状態になる可能性がある。
- 代謝の低下がおこりうる。
- 便秘になりやすい。
- リバウンドしやすい。
糖質制限ダイエットのメリット・デメリットとして、以上のことが挙げられます。しかし、デメリットの多くは、正しい糖質制限法を行えていないことが原因です。正しい糖質制限法とは、1日の糖質量を70〜130gに設定し、炭水化物を低糖質なタンパク質に置き換え、1日3食のバランスのとれた食事で長期的に行う食事法です。見た目の変化が出やすいことから、短期的に極端な糖質制限を行う方も多いですが、無理な糖質制限は、デメリットへとつながっていきます。正しく制限する事で、ストレスを少なく、生活に馴染んだダイエットを行えます。また、炭水化物をタンパク質に置き換える際に、最もおすすめなのが大豆製品です。低糖質でタンパク質が豊富なだけでなく、大豆にしかない栄養価も多く、糖質制限ダイエット中の身体をサポートしてくれます。
それでは、大豆がダイエットに最適な理由を解説していきましょう。
身体にうれしい大豆の三大栄養素
大豆は、タンパク質を多く含むことでよく知られていますが、ビタミンB1、ビタミンE、葉酸、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛、銅など、たくさんの栄養素を含み、ビタミンやミネラルの含有量が多い事から、「天然のサプリメント」といわれています。さらに、大豆特有の栄養素も豊富であり、日本が長寿国となった要因として「大豆との関係」が挙げられています。それでは、大豆特有の栄養素についてご紹介します。
大豆レシチン
微細な油の粒が水中で均一に混ざりあう乳化作用を持っており、血中コレステロールや中性脂肪の低下させる効果があり、血糖値の低下や肥満予防が期待できます。
大豆サポニン
抗酸化作用のあるサポニンは、コレステロールなどの脂質の酸化を予防することで、過酸化脂質の発生を抑制し、代謝を促す効果があり、動脈硬化などの予防になります。
イソフラボン
女性ホルモンのエストロゲンに似た働きで、ホルモンバランスを調えるため、更年期障害の改善が期待できます。さらに、エストロゲンと同様に肌の調子を整えて、肌のハリや細胞の新陳代謝を高めて、肌の生まれ変わりを促進します。
大豆を、食事の最初に1食につき20粒程度を目安に食べることで、血糖値の急上昇を抑え、食べ過ぎの防止にもなります。さらに、美容効果も期待できるため、キレイを目指しながら行うダイエット法として、大豆による糖質制限ダイエットをおすすめします。
ダイエットするなら蒸し大豆
同じ大豆を原料とした大豆製品ですが、加工方法によって栄養価は変化します。それでは、代表的な大豆製品の栄養価について解説しましょう。
《大豆製品100g中の栄養成分比較》
蒸し大豆 | 水煮大豆 | 納豆 | 豆乳 | 豆腐 | |
たんぱく質 | 15.5g | 11.4g | 15.9g | 3.7g | 5.4g |
食物繊維 | 8.8g | 6.7g | 7.1g | 0.1g | 0.4g |
大豆オリゴ糖 | 1.42g | 0.79g | 0g | 0.42g | 0.50g |
レシチン | 572mg | 575mg | 864mg | 141mg | 235mg |
イソフラボン | 120mg | 62mg | 51mg | 12mg | 25mg |
豆腐、豆乳
消化されやすく胃への負担が少ないですが、加工段階で便秘解消や美肌効果のある食物繊維が取り除かれてしまうため、腸内環境の改善効果が減少します。
納豆
発酵段階で、腸内で善玉菌のエサとなる大豆オリゴ糖を、納豆菌がエサにしてしまうため、腸内環境の改善効果が減少してしまいます。さらに、納豆菌は生命力が強く、生きたまま腸に届き腸内環境を整えますが、食べ過ぎると、腹痛や吐き気を引き起こす可能性があります。
水煮大豆
長時間お湯で煮ることにより栄養素が水に溶け出してしまうため、蒸し大豆に比べて、全体的に栄養価が低くなってしまいます。
蒸し大豆
大豆を蒸す際に、成分が水に流れ出ずに凝縮されることから、大豆の栄養素や機能性成分を効率よく摂取できます。
以上のことから、食物繊維や栄養素を無駄なく身体に取り込むことができるのは、「蒸し大豆」と言えるでしょう。蒸し大豆を毎食の始めに20粒程度摂取する事で、ダイエット効果だけでなく、美容効果や更年期障害の予防も期待できます。健康的にダイエットをするために、毎日の食事に「蒸し大豆」を取り入れてみてはいかがでしょうか。