栄養豊富で、低カロリーな大豆を原料とした豆乳は、今や「第3のミルク」として確立し、美容やダイエット効果が期待できる飲料として注目されています。しかし、美容に良いといっても、どのような効果があるのか、意外と知らない方が多いのではないでしょうか。今回は、豆乳の優れた美容効果や効果的な飲み方についてくわしくご紹介します。
豆乳の種類と特徴
スーパーやコンビニでよく見かける豆乳ですが、さまざまな種類があることにお気づきでしょうか。日本農林規格（JAS）では、豆乳を「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3つに分類しています。それぞれの種類にどんな違いがあるのか、その特徴や、成分の違いについてくわしく見ていきましょう。
種類 カロリー※（100gあたり） 大豆固形分 原料・加工方法 特徴 無調整豆乳 46kcal 8％以上 蒸した大豆をつぶして絞っただけのシンプルな加工。大豆と水以外の原料は不使用 大豆本来の栄養や風味をそのまま摂取できる。料理やお菓子にも幅広く活用できる 調整豆乳 64kcal 6％以上 無調整豆乳に糖分や塩分などを加え、飲みやすく加工 大豆特有のクセもなく、そのままでもほんのり甘く美味しい 豆乳飲料 60kcal 2％以上 調整豆乳にさまざまな果汁やフレーバーを加え、さらに飲みやすく加工 バナナや麦芽コーヒーといったフレーバーが有名。
豆乳をさまざまな味で楽しみたい方におすすめ。引用元：日本豆乳協会
豆乳の種類の違いは、主に「大豆固形分」と「味」です。大豆固形分が多ければ多いほど、植物性タンパク質が多く摂取でき、大豆本来の味が濃く感じられます。豆乳飲料には、たくさんの種類が販売されています。好みに合わせて選ぶと良いかもしれませんね。
豆乳の優れた４つの美容効果
豆乳の原料である大豆には、美容をサポートするさまざまな効果が期待できます。どんな効果があるのか、それぞれ見ていきましょう。
● 美肌効果
豆乳に含まれる大豆イソフラボンと、サポニンには、美肌を維持し、老化の原因とされる活性酸素を抑制する働きがあります。大豆イソフラボンには、女性ホルモンに似た作用があり、肌のハリやシワ、シミといった肌トラブルを改善する効果が期待できます。さらに、強い抗酸化作用を持つサポニンには、活性酸素を抑制する働きだけでなく、紫外線などの外的環境から肌を守りながら、皮膚の再生を促す効果があります。
● ダイエット効果
豆乳に豊富に含まれる大豆レシチンと、ビタミンB1、ビタミンB2には、体内の基礎代謝をアップさせる効果が期待できます。大豆レシチンには、血中コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあり、老廃物を排出する効果があるほか、美肌にも効果が期待できます。「代謝ビタミン」と呼ばれるビタミンB1、B2は、糖質や脂質をエネルギーへと変換することで脂肪燃焼を高め、基礎代謝のアップへと導きます。さらに、豆乳には、低カロリーである植物性タンパク質も豊富です。大豆タンパク質は、満腹感が得やすく、食事の量を調整するのに最適だといわれています。適度な運動も忘れずに、豆乳の栄養をしっかり吸収しましょう。
● 便秘改善の効果
豆乳に含まれるオリゴ糖や、食物繊維には、腸内環境を整える効果が期待できます。腸内環境を整える善玉菌は、食物繊維やオリゴ糖をエサに活性化します。善玉菌が増えることで、腸内は健康を保ち、便秘の予防と改善の効果が期待できます。
● 髪の健康をサポート
豆乳に豊富に含まれる大豆イソフラボンは、美肌効果だけではなく、薄毛や抜け毛予防にも効果が期待できるといわれています。髪の成長と維持には欠かせない、エストロゲンは女性ホルモンの1つです。エストロゲンと似た構成を持つ大豆イソフラボンは、加齢に伴って減少するエストロゲンを補うことで、髪の健康を促し、成長をサポートする効果が期待されています。この大豆イソフラボンの効果は、男性の薄毛予防にも期待できるといわれています。大豆イソフラボンは、男性の薄毛の原因とされる「5αリダクターゼ」の働きを抑制し、毛髪トラブルを緩和する作用があり、男女問わず、髪の健康に効果が期待できるといわれています。
豆乳の効果的な飲み方と注意点
豆乳が美容に良いからといって、飲み過ぎには注意しましょう。豆乳は低カロリーとはいえ、カロリーがないわけではありません。日本豆乳協会によると、豆乳の1日目安摂取量は特に定められてはいませんが、普段の食事の摂取カロリーと栄養成分を考え、バランスよく飲用することを推奨しています。普段の食事以外で摂取するカロリーは、1日200kcalといわれていますので、毎日コップ1杯（200ml）を目安に飲用すると、良いでしょう。ただし、豆乳の代用品として、大豆イソフラボンのサプリメントや、特殊な食品を飲用する場合は、摂取量が定められていますので注意が必要です。
自分に合った豆乳を選んで内側からキレイになろう！
ここまで、豆乳の美容効果や、効果的な飲み方についてご紹介しました。豆乳は3つの分類に分けられています。大豆本来の栄養をダイレクトに摂取したい方や、ダイエット中の方には「無調整豆乳」がおすすめですが、「調整豆乳」や「豆乳飲料」でも、美容に役立つ栄養はしっかり摂取できます。無理せず、自分に合った豆乳を選び、内側からキレイを目指しましょう。
